「後輩が自分よりも早く出世をした」
この事実に直面し、現実を受け止められず会社を辞めたいと思った経験があります。
後輩自身も僕とどう接すればいいかわからず戸惑っていた様子。
つらいのは僕だけでなく後輩含め他の従業員も同じ状況だとは思いますが、僕はとても辛く感じました。
ただ急に辞める訳にもいかず、でも続けることにも悶々とする。
僕自身の体験も含め、解決方法を紹介して行きたいと思います。
後輩育成していたのに自分よりも出世してしまった
僕は20代前半に工場勤務していました。
特に出世欲はありませんでしたが、転職を前提とした就職だったため難なく過ごすことを望んでいました。
仕事は全く楽しくもなく、工場勤務なので決まった時間に決まったような仕事をルーティンのように繰り返すだけでした。
ただ転職活動もタイミングが合わず、自分のやりたいことも不明確だったため予定以上に勤務年数が延びてしまいました。
そんな時に後輩が入社をしてきました。
後輩は仕事をバリバリこなす好青年
後輩は見るからに爽やかな男性でした。
話しやすく、誰にでも笑顔で平等に接する。そんな彼を見て僕はすごいなあと純粋に思いました。
なんでこんな会社に入ったんだろうと疑問にすら思うほどの人材でした。
後輩は仕事覚えも早く、周りからも評判も高く、人間的にも好かれていました。
人間というのは初対面の印象が良ければ良いほど、マイナスが見えたときのダメージは大きいはずです。
けれど後輩は全くマイナスがなく好印象のまま月日が流れていきました。
僕は後輩に対し嫉妬するわけでもなく、反対に年下なのにすごいなあと尊敬の念も入りました。
君、あの彼に抜かれるよ
会社の上司から雑談のように言われました。
「君このままだとあの彼に抜かれるよ。むしろもう抜かれてるかもしれないね」と上司が僕に言いました。
僕はへーぐらいの感覚でしたが、それでも意識が変わることは全くありませんでした。
冒頭にも書きましたが、僕はこの工場勤務を続けるつもりが全くなかったので、ただただ言われることをこなすそれでいいと思っていました。
社会人として危機感を持つことが正しいとされるのかもしれませんが、僕にその意識はやはり生まれませんでした。
入社して一年、彼は僕の上司になりました
僕の工場では実質権力を持った人は課長でした。
その下に係長がいて、あとは平社員でした。
係長が急にやめることになり、会社の人事がありました。係長に抜擢されたのが後輩です。
後輩はあまりのスピード出世に困惑したようですが最終的には承諾をし係長になりました。
僕は「当然だよね」そんな気持ちも強かったですが、なんとなく嫉妬していたのかもしれません。
僕の見方が変わったのか後輩が変わったのかわかりませんが、後輩がなんとなく僕に対し接し方が変わってきているように感じました。
言葉遣いもとげとげしくなり上から目線のような印象を受けました。
後輩からすると係長になり結果を出さなければいけない立場として、なんとなくストレスを感じていたのかもしれません。
ただ現場からもあの子は変わったと従業員の中から声が上がるようになりました。
後輩が僕が変わるきっかけを作ってくれた
人間は危機感が生まれると、自分が変化する切っ掛けが生まれます。
僕の場合はなに**という感情が生まれ、こいつよりも絶対にお金を稼いでやるという逆境の精神が生まれました。
そして営業の仕事に転職をするのですがそのきっかけを作ってくれたのが彼です。
僕は今までハローワークや求人の広告しか目を通す投資ませんでしたが、積極的に転職活動するために転職エージェントに人生で初めて登録をしました。
今人生を振り返るとターニングポイントになったような気がします。
有給休暇を使い転職活動を再開
なんとなく行っていた転職活動を積極的に行うようになりました。
会社にも居心地の悪さを感じていたため、積極的に有給を使い転職エージェントに面談を行ないに行きました。
自分がやりたいことが明確でないことを転職エージェントに相談し、何度も何度もヒアリングを重ね僕僕は自分の将来を設計して行きました。
自分の得意なことやりたいこと好きな事嫌いなこと、全ての願いを叶えることはできませんでしたが転職エージェントはできる限りの要望を聞いてくれ僕の転職をサポートしてくれました。
複数の転職エージェントに登録していたことから、相性の悪いエージェントも中にはいましたが僕にとってはベストな転職をすることができました。
転職エージェントの方にも言われたとても記憶に残っていた言葉があります。
「今転職しておいてよかったですよ、もう少し時間が経つと転職も難しくなりますから」
スタッフは軽い感じで僕にそう言ったのだと思いますが、僕にとってはとても重たい一言でした。
初めての営業職に挑戦
僕は飲食店での経験、工場勤務など大した職歴はありませんでした。資格も全く持っていません。あるのは普通自動車免許のみ。
ですが転職エージェントに行き人と関わることが好きな僕はこの性格を生かせないかと転職エージェントに相談しました。
工場での勤務は同じことをひたすら繰り返す業務内容に僕は強烈なストレスを感じていました。そのことをエージェントに話すと営業職が向いているのかもしれませんと言われました。
パソコンのスキルもなく、何の経験もない僕に営業職が務まるのかと不安が大きくなりましたが、僕をしっかり分析しもっとも適職だと判断してくれたエージェントの言葉を素直に受け入れました。
会社に退職願を提出
僕はついに会社を辞める決断をしました。
もしあの後輩が現れなければと考えると、もしかしたら違う人生になっていたかもしれません。
後輩が自分よりも出世をしてくれたから僕は転職活動を真面目に取り組むことができました。
会社は退職願を出しても当然引き止められることもなくわかりましたで終わりました。
中途半端に仕事をすることがよくない
僕はお金を稼ぐために仕事をしていましたが、このスタンスは会社にとっても迷惑です。
お給料もらい仕事をしている以上、僕は絶対に後輩に出世をされるべきではありませんでした。
その人のスキル個性武器、個人の個人を測る尺度はたくさんありますが、全力で仕事をしなければ会社にとっても迷惑になるそのことを後輩は教えてくれました。
会社は、社会はとても厳しいところなのだと20代の僕が終わりました。
結果的に良かったと思っています彼の存在がなければ僕は今のように安定した職業に就けることはなかったでしょう。
目の前の出来事の解釈は自分次第
嫌なことがあった際にどう受け止めるのか?この選択が人生を変えると僕は思っています。
もしあの後輩にあいつはあいそうも良いしニコニコしてるから課長が気に入ってくれたんだろう。そのように解釈をして仕事を続けていたら僕は腐ったまま今の会社を続けていたからかもしれません。
しかし後輩が仕事を真面目にすることが会社のためになると教えてくれたそう僕が受け止めたことによって、僕は働くということを勉強できました。
今目の前に起きているマイナスな出来事は本当にマイナスなのか、自分実は自分に大切なことを教えてくれているのではないか、どう解釈するかで自分の人生は大きく変わる。
僕は後輩との出会いがきっかけに、次の転職先では本気で働こうと決意をしていました。
転職先で僕は人生を開花させた
営業職について僕は初めての業務ばかりで、戸惑いや不慣れなことばかりでしたが、全ての仕事を一生懸命こなそうと始めの一年間はがむしゃらに働きました。
現場には怖い先輩もいて、営業職の基礎を叩き込まれました。
しかし転職エージェントにもらったアドバイスはピンポイントで僕の特徴を捉えており、僕は自分の才能を見つけた気がしました。
「すぐにトップセールスになれた」そういえばいいのですが、現実はそこまでうまくはいきません。
ですが営業職という仕事が自分にぴったりあっていて毎日がとても楽しいです。
後輩の出世に僕が教えてもらったこと
後輩は真面目に仕事をし会社の利益多い従業員の幸せのために仕事をしていたのかもしれません。
僕は彼とは決して距離が近いわけでもなくプライベートな付き合いがあるわけでもありませんでしたが、
彼の働き方を見て吸収することが多くありました。
彼の仕事術は実は誰にでも再現性可能で当たり前のことを当たり前にすることの大切さを教えてもらいました。
任された役割を全力で全うすること、周りの従業員に対し誠実に接すること、これは誰にでもできることです。
能力の差によって、役割を全うすることに差ができるかもしれませんが取り組む姿勢は同じでなければなりません。
そうすることで回りは自分を信頼し、その信頼が会社の中で伝わっていき出世をするのです。
僕は今の自分の仕事術に活かしています。
会社を辞めた後後輩とは一度も会っていません
工場勤務の頃に仲良くしていた先輩がいてたまにまでも連絡をとります。
あの後輩のことが気になり「最近どうしていますか?」と連絡をとるのですが、彼は工場の仕事を辞めたそうです。
転職をしたらしく、どんな仕事についての皮知らないそうです。
ですが、僕が営業職に転職することを彼は知っていたそうです。
もしかすると彼は僕の影響を受けて新しいチャレンジをしているのかもしれません。
誰が誰に影響を与えているのか、常に謙虚な気持ちで人から学ぶという考え方を持った人はどんな場所へ行っても活躍できる特徴の一つではないでしょうか。
僕は彼に出会って良かったです。
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