朝、玄関のドアノブに手をかけた瞬間、胃がキュッと縮む感覚がありました。
今日も知らない会社のインターホンを押して、迷惑そうな顔をされる。断られる。時にはあからさまに舌打ちされる。それを1日に何十件も繰り返す。
飛び込み営業を続けていたころ、僕は毎朝そんな感覚と戦っていました。
以前、飛び込み営業の面白さについて書いたことがあります。ただ、それはあくまで僕がこのスタイルを「好きだった」からこそ続けられた話です。今回は逆に、飛び込み営業が心と体にどう負担をかけるのか、そして僕自身が体調を崩しかけた経験について正直に書いていきます。
体と心に出ていたサイン
体に出ていたサイン
今振り返ると、体は先にサインを出していました。
出社前になると胃が痛くなる。夜、布団に入っても次の日の飛び込みルートのことを考えて眠れない。休日も、頭のどこかで「明日からまたあの会社を回らないと」という不安が消えない。
最初は気合いが足りないだけだと思っていました。でも、症状は明らかに悪化していきました。動悸がする日もありましたし、朝起きて体が鉛のように重い日もありました。
「甘え」だと自分を責めていた
一番しんどかったのは、症状そのものより「これくらいで弱音を吐くのは甘えだ」と自分を責めていたことです。
周りには飛び込み営業を楽しそうにこなす同僚もいました。断られても平然としていて、むしろゲーム感覚で数をこなしている人もいる。それを見て、なぜ自分だけこんなに苦しいんだろうと、余計に自分を追い詰めていました。
向いている人がいるのは事実です。だからこそ、向いていない自分を責めてしまう。この二つは、実はセットで起きやすいんだと今なら分かります。
体は正直だった、そして無駄ではなかった
体は正直だった
「気合いが足りない」と言い聞かせても、体の症状は良くなりませんでした。むしろ悪化していきました。
心と体は、頭で考えているよりずっと正直です。動悸や不眠、慢性的な胃の痛みは、気合いや根性でどうにかなるものではありません。それは弱さの証拠ではなく、今の環境や働き方が体に合っていないというシグナルです。
それでも全部が無駄だったわけじゃない
飛び込み営業で身につけたこと、例えば断られても引きずらない胆力や、初対面の相手との距離の詰め方は、今でも財産になっています。
だから、飛び込み営業そのものを全否定したいわけではありません。ただ、体を壊してまで続ける価値のある仕事なんてないというのも、同じくらい真実だと思っています。
ルートを変えるという選択肢
営業という仕事が嫌いなわけじゃない。ただ、飛び込みという手法が自分の体質に合っていなかっただけかもしれません。
営業のスタイルは1つではありません。反響型やインサイドセールス、既存顧客中心の営業など、同じ営業でもやり方はさまざまです。今の会社で異動という形で変えられるならそれもいいですし、難しいなら、営業スタイルそのものを選び直せる転職という選択肢もあります。
まとめ
- 飛び込み営業を続けるうち、胃痛・不眠・動悸といった体のサインが出ていた
- 「甘え」だと自分を責めていたが、体の不調は気合いでは解決しなかった
- 向いている人がいるからこそ、向いていない自分を責めてしまいやすい
- 体の不調は、環境が合っていないという正直なシグナル
- 営業という仕事自体ではなく、手法を変える選択肢もある
もし今、当時の僕と同じように体のサインを我慢しながら働いているなら、一度、自分に合う営業スタイルがどんなものか、外の会社の話を聞いてみるのもいいと思います。ビズリーチのようなサービスなら、スカウトを通じて自分に合いそうな求人を知ることもできます。
飛び込み営業がむしろ好きだという方は、以前書いたアポなし営業の極意もあわせてどうぞ。30代営業向けのおすすめ転職エージェント5選も参考にしてみてください。

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