営業とは企業の顔です。会社を代表して訪問し、お客様との関係を深め信頼関係を作っていき商品を購入してもらう仕事ですが奥が深い。
ちょっとした営業の歴史を話すと、2000年までは968万人いたと言われる営業マンは2020年現在、860万人まで減りました。この20年で100万人が消滅したと言われています。10年後には営業という職種は無くなるとも言われています。
しかし逆にこのような意見もあります。
ただ気になるのは、「営業・販売事務従事者」の数が大きく伸びている点だ。この事実を最初に指摘したのは恐らく、統計データ分析家の本川裕氏であるが(プレジデントオンライン 2019年9月9日の記事参照)、調べてみればたしかにその増え幅は実に、56万人から70万人へと14万人にものぼる。
参照 ダイヤモンドオンライン
今まで行っていた足で稼ぐ営業マンは減少しているけれども、新たな手法で販売促進に関わる人は増えているというデータです。
資本主義である以上は「売る人」と「買う人」の関係性は変わることはなく、形を変えて存在し続けるということです。
ただ従来のように新規で企業へ訪問し、営業トークでガツガツ売っていく営業マンは消えていくことは間違い無いでしょう。
今後活躍する営業マンになるには「営業と〇〇」という掛け合わせのスキルが必要になってくる。
- 営業とマーケティング
- 営業とデータ分析
- 営業とデザイン
- 営業と動画作成
など、営業トークが出来ながらも新たなスキルを持ち合わせた人材が生き残っていく、いわゆる市場価値の高い人種になるのではないかと思います。
僕たち営業マンにとって激動の時代に突入しようとしていますが、悲観する必要もありません。
営業の仕事は誰でも出来ることではないと思いますし、トップ営業マンに会うたびに「この人はすごい人だな」と尊敬させられる能力を感じる人は凄く多いです。
10年後に営業職が無くなるというネガティブな話をしても仕方ありませんし、逆に言えば10年後のことを考えながら仕事をしたってしょうがない。
未来は誰にも分かりませんし、まず自分が生きているかも分からない。(笑)
現時点で営業には需要がありますし、求人もどんどん出ています。
今回の記事では営業スキルを高める為の内容にしています。基礎から応用までしっかりと盛りだくさんに書いておりますので、是非最後まで読んでいただければと思います。
目次
営業の基礎とは?

営業の本質と基礎は表裏一体の関係性です。基礎に本質があり、本質には基礎がある。
営業とは何か?営業の目的であり、目指すべき本質は三方よしです。営業以外でも全てのビジネスにおいて言えることだと思いますが。
販売者も購入者も社会への貢献も全てを網羅できた仕事が営業の本質。
販売者だけが経済の潤いを満たし、購入した人が損失を産めば良い営業とは言えず。
販売者が利益が上がらず購入者が得をしなければこの営業もダメ。
販売者も購入者も満足するけれども、社会にとって不利益ではダメ。
三方よしを目指すのが我ら営業マンの使命であり、また三方よしを実現できるのは我ら営業マンの醍醐味でもあります。
しかし、ビジネスは視点を変えて見ると戦争とも言える。小さなお店が大手企業の出店で潰れてしまう。大が小を食う経済戦争です。反対に小が大を食うことだってある。ビジネスは綺麗事では上手くいかないのが現状ですよね。
まずは営業の基礎して三方よしを目指して営業活動に臨んでみて下さい。
営業の本質とは?
営業とは刺激的でありビジネスの本質がしっかり詰まる最高の職種の一つです。苦手意識がある方もいると思いますが、僕は営業職につき人生が劇的に変化しました。
現場意見で活動する僕としては、営業の本質は「信頼関係」に全てが詰まっていると思います。そして営業力とは「人の気持ちを理解する能力」のことです。
信頼が無い営業は本質とは言えない。完全にズレていますよね。
世には営業力を上げる為の本やセミナーが多く存在します。
- 商品を売るためのトーク力
- 信頼関係を築く心理学
- 印象を良くする見た目のイメージ作る
など、テクニックや手段を解説する本が山ほど存在しますが、相手と信頼し、信頼される関係性を作るための手段を解説している内容です。
ただ相手をコントロールする為の内容では行き詰まりを感じてしまいます。営業の本質は信じてもらえる関係性を作ることです。
営業の本質である基礎は、
<メンタル面>
- 相手を信頼していく
- 相手に対して興味を持つ
- 相手を敬う
<行動面>
- どんな小さな約束でも守る
- 相手を誘導しようとしない
- 批判をしない
- ポジティブな意見の発信
<理想像>
- 相手利益の追求
- 自社利益の追求
など誰でも可能なことばかりです。ですが、この本質を忘れ相手の利益を求めず自分の利益だけを求める営業マンはどんな会社でも少なくはないのです。
営業職に対する考え方は個人で違いますが、自分の考え方を見つめなおすことで営業に対する考え方が変わり成績が大きく変化した人も中にはいらっしゃいます。
特にトップ営業マンは自分の利益だけを追求するタイプはいません。そこには理由があり、この後に解説しますが、お客や他人へ有益な情報を発信していると、逆に情報が集まってくるという現象が起こるようになるのです。
営業マンとセールスマンの違いとは?

営業マンとセールスマンは言葉の使い方であり明確な違いはありません。トップ営業マンのことをトップセールスマンとも言います。
強いて言うならセールスマンとは文字通り「物を販売する人」ですが、販売に特化した人と言えます。
一方で営業マンには更に深いテーマがあります。
- 自社を代表し顧客と関係を作る
- 顧客が抱える課題を解決する
- 潜在的な課題を見つける
など幅広く行うのが営業のお仕事です。
自分に合う営業スタイルの確立を目指す
トップ営業マンでも営業手法は沢山ありますね。書店に並んでも多くのパターンがあることが分かります。

「凡人が最強営業マンに変わる魔法のセールストーク」というトークの標準を当てた内容であったり。

「営業は準備力」など準備に力を入れる内容であったり。

「人見知り社員がNO1.営業になれた私の方法」など営業と相性が悪いと言われた人見知りタイプが営業成績でNO1になった実績があったり。
営業はただマシンガントークを連発するだけではなく、自分のタイプにあった方法を見つけることが大切です。
BtoB営業(法人営業)と個人営業(BtoC営業)の違いや飛び込み営業、ルート営業などの違いもありますが、所属する営業スタイルに合わせ自分の営業手法を確立することを目指しましょう。
逆説的に言えば、自分のスタイルを確立した人がトップ営業マンになった例が多いとも言えます。
自分の営業スタイルを見つけることは簡単ではありませんし、時間はかかるかもしれません。マシンガントークが苦手な人が「どんどんしゃべれるようになれ!」と言われてもストレスが多いです。
話すことが苦手なら、苦手なりに活かす営業を見つけるといいです。自分の可能性を広げること、得意分野を伸ばす活動を行うことが営業のコツですからね。
では、どのような営業スタイルが存在するでしょうか?順に見ていきましょう。
営業タイプ①:コミュニケーションで攻めるタイプ
営業は言葉を使う仕事ですから、コミュニケーションが得意な人、好きな人は営業に向いていますね。
しかし、ここからが問題ですが、営業の仕事はコミュニケーションが得意なことと、営業成績が高いことは比例するようで実はそうではありません。
コミュニケーションが得意な人でも営業成績が低い人もいるんですよね。
一方的に話す過ぎて相手から距離を置かれたり、コミュニケーションが捗ることで相手に商品の話しばかりをしたり。営業はコミュニケーションが得意なことは必ず良い部分に変化すると言うこととは言えないです。
コミュニケーションが得意な人の戦略としてはヒアリングに徹しながらも商品を魅力的に伝えることです。
1の魅力を10にも20にもして伝え、相手に自社商品の素晴らしさを十分に伝えましょう。
関連記事【初級から応用まで】効果絶大な営業トークのコツを紹介!
営業タイプ②:提案型で勝負する
コミュニケーションが得意でない人は得意じゃないなりにも営業戦略は存在します。
先程紹介した本の内容ではありませんが、人見知りだからこそヒアリング能力を高め、提案力で課題を発見する能力が優れている営業マンは多くいます。
「売れる営業マンは聞き上手にある」と言われるほど営業ではヒアリングが大切です。まずは自分が話すことが苦手な分だけ相手の声に耳に傾け、相手が何を望んでいるかを明確にし、そっと最高の提案を行いましょう。
ヒアリング能力が高い人は的確な提案が出来るようにスキルを磨く人が多いです。
営業タイプ③:駆け引きが嫌いなタイプ
駆け引きを全く行わないタイプ。駆け引きをして相手に不信感を抱かせるよりも、全てを正直に話して相手との関係性を強固にする人です。
裏表の無い性格の人は、相手から好かれます。
相手から好かれると相手も正直に話してくれる確率は上がるでしょうし、何より不信感が生まれない関係性は恐ろしく強いです。
「これ以上はもうどうやっても値段は下げられません!すいません!」と話せる人は相手にも信頼さされます。
駆け引きを好むタイプもいるかもしれませんが、駆け引きが苦手なタイプの人は無理にスタイルを変える必要もありません。
ありのままの自分で正直に営業へ望む方がいいですね。
営業タイプ④:駆け引きを好むタイプ
駆け引きが嫌いなタイプもいれば、反対に好むタイプもいます。
交渉時にも相手の心理を読み、こちらの望む方向へ誘導し、相手を意のままに操ろうとするタイプです。
コミュニケーション能力も卓越しており、心理学等を学びながら、同時に実践の営業を繰り返す。駆け引きの感覚も習得していきます。
ただ駆け引きを行うには実力があればいいですが、スキルが無いにもかかわらず駆け引きを行い裏目に出るケースもあります。
駆け引きせず交渉をしていたらスムーズに契約までいったものの、1円でも多く収益を上げようと駆け引きしてしまった挙句、成約を逃してしまった人もいる。
駆け引きを好む人は沢山の経験を積み、営業で活かせるようになるといいですね。
知っておきたい営業の種類

営業の仕事にも種類が多数存在します。近年ではインターネットの出現で営業スタイルにも変化が現れていました。
「営業が苦手だ」と漠然と感じている人も営業の種類を知ることで心境の変化が起こるかもしれません。
また近年ではインターネットの発展により新しい営業スタイルがどんどん生まれています。これからも更に変化していくとも思われます。
詳しく見ていきましょう。
営業種類①:push(プッシュ)型営業
文字通り商品を押すタイプです。僕は現在もプッシュ型営業です。
プッシュ型営業の利点は、
- 一カ所へ全力でアプローチできる
- 深い関係性を構築できる
- 自分の営業スキルを磨ける
- 成果が出るのが早い
デメリットとしては、
- お客に嫌がられる可能性がある
- メンタル的に辛い時がある
- 成果を求められる
古くからの従来の営業スタイルで、企業から顧客にアプローチをかけ信頼関係を構築し販売していく手法。テレアポや飛び込み営業などが典型的なプッシュ営業スタイルです。
まだまだこのプッシュ型営業スタイルが通常ですが、多くの企業がこのプッシュ型営業から脱却し、webを活用した新たなスタイルを模索しています。
ネットなどにも「プッシュ型営業からプル型営業へ!」などのキャッチコピーがありますが、これからの営業はプッシュ型営業は少なくなっていくのかもしれませんね。
またサービスによってはまだまだプッシュ型営業の方が向いている内容もあります。プッシュ型営業へ向くか向かいかを見定め営業戦略として上手く活用しましょう。
営業種類②:pull(プル)型営業
プル型営業とは、顧客から企業側へ行動を起こす手法です。
webサイトでの広告、チラシ、ポスターなどを活用し、顧客に対して行動を促すようにする営業スタイルです。
プル型営業の利点は
- コスト削減
- あざとい印象を避けることが出来る
- 多くの人へアプローチできる
お客、ユーザー自身がネットを活用し商品を求めアクションを起こします。
プル型営業はお客から商品を求めてくるので成約率も高いですし、お客が進んで商品を求めてきているので、クレームが起こりにくいとも言われています。
不動産などの展示会もプル型営業の一つです。
不動産物件を見学に行くということは、家の購入を検討している可能性は高いですよね。興味本位で見に行くこともありますが、まず高い確率でマイホームの検討をしている方が多いはず。
購入の可能性が高いお客だとコミュニケーションも取りやすいですし、クレームも起こりにくい。
見学中に電話番号、メールアドレス、どのような家を理想とするか?などのアンケートを作成し、後日再アプローチをしかけていきます。
自分に合う営業職を見つけよう
プル型営業もプッシュ型営業も「どちらが楽?」「将来性があるのは?」などと気になる方もいらっしゃいますが、どちらも経験はしておいて損は無いでしょう。
経験は必ず活きてくるので、自分にあった営業スタイルを見つける為にも両方も経験をされてみてはいかがでしょうか。
僕はプッシュ型営業をメインとしていますが、プッシュ型にでしか得られない体験も必ずあるでしょうし、飛び込み営業などは慣れてくると本当に楽しい仕事です。
最終的に自分にはプッシュ型営業、プル型営業のどちらが向いているか、時代はどのように変化していくのか、など総合的に営業職を見つめながら自分のスキルを磨くといいですね。
営業マンとして長所を伸ばそう!あなたの武器は?

営業職を経験していると自分の武器となる長所が見えてきます。同時に短所も見えてきます。
でも数年の営業経験で自分の長短所は見えてくるものですので、ここからは営業マンとして自分に武器になる内容を少し書いていこうと思います。
自分に当てはめる見てみて下さい。
武器①:課題発見能力を磨く
まず一つ目は相手の課題を見抜く力です。
課題発見力はとは、徹底したヒアリングから生まれます。現状をしっかり把握して分析を行い、問題見つけて解決する力です。
「聞く→見つける→解決する」の順番ですね。
これは徹底したヒアリングから見えてきますが、こちらがポイントをつく質問からも見えてきますよね。どのような質問をするかで相手の返答は決まるわけですから、質問の質を高めることで見えてくる内容に違いが出るのは当然です。
コミュニケーションスキルに関係なく、この課題発見能力は磨くことは出来るので身に着けると素晴らしいスキルになりますよね。
相手の潜在的なニーズを汲み取り、自社商品を活用して解決する力はトップ営業マンには必ず必要です。
課題発見を身に着けるには方法はいくつかあるのだと思いますが、まずは前提を疑うことから始めたらいいと思います。
この方法は自分の職場から始めることが出来るのでおすすめです。
例えば、営業から戻り営業日報を書きます。前提を疑うことで「営業日報って本当に必要なの?」という思考を持ちます。
なぜ営業日報は必要なの?時間もかかるし、しっかり書くと1時間ぐらいかかる!
↓
営業日報の目的は1日でどこを回って、どんな反応だったか知ることだよね!
↓
じゃあ、他に何かいい方法があるのかな?
↓
そっか、じゃあまずは文章をテンプレート化してみよう!
この例えは真新しいものではありませんが、常に前提を疑い「まだ進化できる場所はある!」と考えることで課題発見能力は見えてきます。
課題発見能力が得意な人はもっとスキルを伸ばし「この人に相談したら何でも解決するよ」と言われるぐらいまで成長を目指したいですね。
武器②:相手と信頼関係を築く力を磨く
信頼関係を築くことが凄く上手な人がいます。このスキルは凄いスキルです。冒頭でも書きましたが、営業には信頼関係が全てです。
信頼関係を築くことが出来れば、すぐに商品は売れなくても後々必ず商品が売れる時がやってきます。当然ですよね、相手を信頼していると頼みたくなりますよね。
信頼や安心感が生まれる人の特長として、
- 嘘をつかない
- 人の批判や悪口を言わない
- 人を褒める
- どんな小さな約束を守る
- 出来ないことはあやふやにせず断る
- 感情に波が無い
- 話をしっかりと聞いてくれる
などの特長が見られます。
詳細は営業に絶対必要な信頼関係の作り方を紹介にも書いてありますので、是非参考に!
コミュニケーションが上手でなくても、クロージングが苦手でも下を抜くことはありません。信頼関係を築くことが第一なので、長所として大切にもっておいてほしいスキルです。
武器③:自社商品がとにかく好き!
「自分の扱う商品に自信がある!」ということは営業マンにとって大きなバックボーンです。扱う商品に自信が無いという営業マンも多くいます。
扱う商品が好きだと何が起こるかと言うと、自信を持ってすすめられるようになることが最大のメリットです。
反対に「自社商品が好きじゃないから自信を持って売れない」という悩みも聞いたことがありますが、そんな方へ僕がするアドバイスは「商品が好きになれるまで商品を知ろう」というアドバイスです。
これって実は日常生活にもよくあります。
物、人、食べ物、飲み物でも、始めは嫌いに思っていても何度も会ったりするとだんだんと苦手意識が無くなり、気づいたら好きになっていることってありませんか?
この現象を心理学ではザイオンス効果と呼びますが、僕がここで書いているのはザイオンス効果とは別物です。
商品を今よりも更にしっかり学び、熟知すれば営業マンとして可能性は大きく広がりが見えます。
商品を更に好きになれる、また商品を使い人の役に立てるようになりましょう。
具体的に営業力を伸ばす方法を紹介
では、今までの内容を踏まえ営業能力を更に伸ばす方法を書いていこうと思います。これから書く内容も以外に行っていない人が多いです。
ちなみに僕はこれから紹介する内容を月に1度は定期的に行なっている内容です。
テクニック①:相手をしっかり観察する
営業が得意な人と言うのは相手の事をよく見ています。こちらの主張を繰り返すことよりも、相手にしっかり話してもらうことを重要視しています。
雑談の中で相手に対する様々な情報を掴んでいます。
- 相手は自分の事を好んでいる、好んでいないの判断
- 表情を読み取り、この場を楽しんでいるか、楽しんでいないか
- 自分を信頼し、本心で話しているか、話していないか
- どこに問題点を感じているのか?
- 提案した内容に満足しているか、満足していないか
常に相手の気分、表情、言葉、声のトーンなどを確認しながら会話を組み立てています。
「今日は機嫌が良くないな」と察知すると会話の方向性を変えたり、早めに商談を済ませたりと空気を読むことに気を使います。
そして改めて提案を練り、再度訪問をして距離を縮めたりします。
相手を観察する能力(観察力)は営業マンにとっては必須なので鍛えるといいですね。
テクニック②:自分を知る
相手を観察することは大切ですが、自分を知ることも同じぐらい大切です。
「自分はどんな人間なのか?」を明確に知ることが大切です。己を知らなければ相手を知っても闘いようがありません。
- 何が得意で
- 何が不得意で
- どんな会話が好きで
- どんな会話が苦手なのか
自己分析から自分を理解できる。
- 商品知識が浅い
- 年下のお客には弱い
「自分の弱点」から「自分の強み」まで自分を知ることは営業活動には大切です。一つづつ弱みを潰していき強みに変えることで確実に営業力を伸ばすことが出来るようになります。
例えば、僕の場合はとにかくユーモアが大好きで、他人と雑談を交えながら相手と交流を深めていくことが得意でした。話していて雑談タイムになると自分のリズムが作れていることが分かります。
先輩の営業マンからは「お前、雑談が多すぎるよ」とお叱りを受けたことがありました。
それから雑談は控えた方がいいと思うようになり、いつもより少なめに商談をしていましたが、妙に調子が出ない。話していても全く盛り上がらず話しが膨らまない。
プライベートな雑談などがほとんど無いので話が仕事だけの単調なやりとりになり本心が聞けないようになりました。先輩は褒めてくれましたが、僕はしっくりこなかった。
こんな営業が続き、僕は先輩に怒られてもいいので自分のスタイルに戻しました。それからバカバカと成約が取れるようになり、そこで気づいたんです。
人にはそれぞれ個性があって、自分に合うスタイルがある。ってことを意識すると営業力は上がります。
テクニック①:人格を磨く
トップ営業マンには人格的に優れている人は多いです。細やかな気遣い、空気を読む力、放つ言葉のワードセンス。
人間力があり話していて本当に楽しい人ばかりです。
何より相手の事を優しく包み込む力がある。こちらも気を許し、相手にもっと自分の事を伝えたくなりますし、悩みを打ち明けたくなります。
自分磨きをするということは、違う角度から見ると相手を幸せにする力を磨くような印象を受けます。
「もっと相手に楽しんでもらいたい」「もっと笑ってもらいたい」と思ってもらえる自分に成長していくことが営業力を上げることに繋がると確信をもって言えますね。
テクニック②:準備力を上げる
先輩営業マンに同行し、飛び込み営業から成約までを見させてもらい勉強になった人がいました。
先輩営業マンは何の準備もせず、パッと飛び込み一瞬で商品を売ってしまうセールススキルの高い先輩でした。
僕も先輩の真似をして準備もそこそこに営業へ行きましたが、全く上手くはいきませんでした。
その後、先輩に呼ばれ滾々と言われました。
「タケヒサはさ、俺の営業を見て全く準備してないって思ってるでしょ?全部アドリブで上手くいっているように見えてるかもしれないけど、もしそう思っていたとしたらそれは違うよ。俺は商品に関する情報は全て頭に入ってる。だから何の資料も無くても説明が出来る。君にそれが出来る?」
僕の心にグサッと刺さった言葉です。
先輩は会社に入った時、誰よりも準備を行い営業へ備えていたそうです。あらゆるパターンをイメージし、どんな質問が来ても答えられるようにする。これが営業マンとして常識だと。
反対に準備も十分にせず、営業に回るとは相手の大切な時間を奪っていることと一緒だよと。
それから僕は皆が会社から帰っても残り、商品についてがっつり勉強しました。先輩に言われたように、どんな質問が来ても答えられるように準備をしっかりと行う。
記憶できていない箇所があると、資料を備え隅々まで説明できるようにと、関連資料は全て読み込みました。
営業力とは幅広くありますが、初歩の初歩は商品知識をしっかりと頭に叩き込み、資料を見せた際に十二分に説明できるだけの準備が大切だったのです。
もし、商品知識を疎かにして雑談力だけで勝負しようとしているとしたら、営業力は上がりません。
しっかりと商品について学び事前準備を徹底的に行うことで営業力は格段に上がります。
営業に対する苦手意識を克服するコツ
「営業職だけはやりたくない」と言われるほど営業に対し苦手意識を持つ人がいます。
当然、僕も営業職についたばかりの頃は「絶対できないよ」と思っていましたが、時間が経つにつれ営業に対する苦手意識は少なくなってきました。
なぜ苦手を克服できたのか紹介していこうと思います。
①根っからの悪人はいない
新規の飛び込み営業など初めて行うと緊張もしますし、お客さん次第ではイライラした様子の人もいます。
僕の後輩で営業にかなりの苦手意識をもった人がいますが、彼は飛び込み営業で訪問した際に、怒り気味のお客に出会いました。
仮にA社とします。
自己紹介を終えて、自社がどんな会社か説明していると急に怒り出し「お前たちの業界は営業もろくにできんくせに!」と急に怒鳴ったそうです。
よく話を聞くと同業他社でA社の社長に営業に来た際に内容があまりにも酷く、かなりご立腹な様子でした。
彼はそこから一気に飛び込み営業に対し不安を持ってしまったのです。
ですが、彼は怒鳴られたことに対してはネガティブに感じながらも社長の人柄を見ていませんでした。
いきなり怒鳴るような人だから、確かに非常式な部分もあるかもしれませんが、彼が何度も勇気を振り絞って通うと社長と日に日に距離が縮み、今では可愛がってくれているそうです。
ちょっと前置きが長くなりましたが、基本的に根っからの悪人は滅多にいません。多くの人は話をすると普通の人です。
ネガティブな先入観をもってしまうと、イメージが先行し正しく判断が出来なくなってしまいます。
営業に苦手意識を持っている人がいたら、まずは「根っから悪い奴なんてそういない」と言い聞かせてみて下さい。
苦手意識が減るかもしれません。
実践済み!成果に繋がる営業手法を4選
では、最後に実際に僕が実践済みの営業手法をお届けしまえす。営業力を伸ばすとはちょっと角度の違う話です。
明日から使える内容になっていますので、是非実践してみて下さい。
成果に繋がる営業①:難しい言葉は使わない
業界で普通に使うワードも、一般の世界では難しく捉えられ言葉は多く存在します。
特にⅠT系には多いですね。営業対象が年配の方の場合にはちんぷんかんぷんです。
業界では当たり前の言葉でも世間一般では通じないことは山ほどあるのです。説明をする時に気を付けたいポイントは小学生でも分かる言葉を使うことです。
「それって相手を舐めてない?」と感じるかもしれませんが、感覚的には小学生に説明するぐらいでちょうどいいです。
分かり易い言葉は相手にとっても刺さりやすく、理解できれば「欲しい!」という欲求が強く働くこともあります。
普段から説明する際には誰にでも分かり易く伝える練習をしましょう。成果に繋がりやすくなります。
成果に繋がる営業②メモをフル活用
トップ営業マンはメモ力に優れています。大切なポイントは全てメモし、次の提案に盛込みます。
またメモをすることで相手はどう思うでしょうか?「おお、こいつは俺の話しをしっかりと聞いてくれているな」と感じると思います。
メモは相手の承認欲求を満たす効果があるのです。
営業マンは常にメモをしっかりと活用し、関係性を構築しましょう。
成果に繋がる営業③PDCAサイクルを大切に
PDCAサイクルとはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取った言葉です。
営業の世界にはこのPDCAサイクルは非常に有効で計画を立て、実際に行動し、行動に対して評価し、また改善をして行動する。
営業はPDCAを繰り返す仕事とも言えます。
営業から自社へ戻った際にはすぐに評価と改善を振り返るクセをつけましょう。
売れない営業マンはPDCAサイクルを行いません。行き当たりばったりで営業を行うので成果に繋がらないのです。
PDCAサイクルは成果にダイレクトに繋がりますので、是非行って下さい。
【まとめ】営業とはトータルバランスが大切
いかがでしたか。
営業マンの最新状況から実際に使えるテクニックまでをまとめました。長文になっているので全てを読むまでに疲れたと思いますが、僕が実践済みの営業手法なので参考にしてみてもらえたらと思います。
営業は確かに難しいです。ですが、それだけやりがいのある仕事だと思います。
営業マンの皆さん、楽しく愉快に働きましょう。
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